ピサラディエール〜フランス発祥のパン〜2019.09.06
ピサラディエールとは、南仏に伝わるピザに似たパン。
太陽の恵みと豊かな自然、中世ヨーロッパの情緒を残す
〜南仏プロヴァンス地方〜
ゴッホやセザンヌ、ピカソ、シャガール、ルノワールといった、名画の巨匠を誕生させた街でもあります。
ピサラディエールは、この街で産声をあげました。中世の時代にタイムリープしたかのような、美しいビジュアルの中で「ピサラディエール」を食べてみませんか?
今回はローマの料理人が伝えたとされる、白いピザ「ピサラディエール」の特集です。
大地と海とピサラディエール
夢のように澄んだ海
「365日のうち300日は晴れている」と言われるほど
雨の降らない光の大地
太陽の恵みをいっぱいに受けた、プロヴァンス地方は
海の青、白い入江、きらめく宝石箱のような景観がうつくしい場所。
この地方に伝わる「ピサラディエール」は、ピザのような郷土料理です。
ブルターニュ地方には、ガレット
アルザス地方には、タルトフランベ
南仏には、ピサラディールがあります。
ピザのようで、ピザじゃない
ピサラディールは、一見ピザのようですが
生地に、チーズが乗っていません。
また、ピザソースもトッピングされていないのが特徴です
おいしさの決め手は、飴色になるまで炒めた玉ねぎ。
じっくり炒めてあるので甘みがあり、アンチョビの塩気もあって、おいしいんですよ♬ 炒めた玉ねぎを煮詰め、また炒めて煮詰め、のくりかえし。玉ねぎのコンフィチュールといって、ジャムのようになるまで煮詰めます。
これにトマトや赤ワインビネガー、香草を加えて出来あがり!
ピザソースの代わりに表面に塗って、アンチョビフィレ、オリーブオイルをトッピング。そして焼きます。
これがピサラディエールの、クラシックスタイルです。
伝承された白いピザ
ピサラディエールの語源は
ピサラ=薬味
いわしの塩漬け、という意味もありました。
フランスには「アヴィニョン捕囚」という時代がありました。「アヴィニョン捕囚時代」とは、キリスト教のカトリック・ローマ教皇の座が、イタリアのローマからアヴィニョンに移されていた時期(1309年 - 1377年)を指します。
その時にローマの料理人がこのレシピを伝えたのだという伝承がありました。これは、トマトを使わない白いピザとして考案されました。しかし、リアルでみると「え、茶色いピザだよね。白さは全然ないけど」と思ってしまいました。
ひょっとしたらその昔、白い時代があったのかもしれないですね♬
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