残り物のパンから誕生!チーズフォンデュ
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世界のパン図鑑

残り物のパンから誕生!チーズフォンデュ2019.06.13

今や、日本でも定番メニューとなった、「チーズフォンデュ」。

フォンデュの語源の語源はフランス語で、「とける、とかす」という意味がありました。とろけるチーズ大好き派の人たちに、いつまでもアツイ支持を受け続けるこの料理には、なが〜い歴史があったのです。
今回は、古代ギリシアで発祥したという、チーズフォンデュの秘密に迫ります♪

ギリシアの叙事詩に登場 !チーズフォンデュ

チーズフォンデュの歴史は古く、そのルーツは古代ギリシアにあった! と伝えられています。

ギリシアの詩人であるホメロス、彼が書いた叙事詩「イリアス」に羊のチーズを入れたお酒が登場します。これが、チーズフォンデュのはじまりであるという説がもっとも有力でした。

ただし、ギリシア時代にはまだ「チーズフォンデュ」という言葉はありませんでした。チーズフォンデュの名前が誕生したのは、19世紀以降のこと。その由来には、いろいろな説があったのです。

郷土料理からパーティ料理に進化!

日本では居酒屋、女子会、記念日のメニューなどのイメージがある料理「チーズフォンデュ」。

元々は、固くなったパンをチーズと絡めることで、柔らかくおいしく食べられるように工夫した、家庭料理だったんですよ。

寒い冬の中、カチカチに固くなってしまったパンをチーズに浸せば、温まりますよね。実は、農家の人たちが厳しい冬を生き抜くために考えられたレシピだったのです。

こんなにあった!由来の数々

チーズフォンデュとは、チーズに白ワインを入れて煮込んだ料理のこと。
このメニューには、スイス料理だ!という説と、いやいやフランス料理でしょ!という2派があります。

それはさながら、「きのこの山VSたけのこの里戦争」のように、どちらも決して譲ることはなく、ネット上でも2つの説をよく見かけました。ちょっと面白かったです。
他にも発祥はこれだ!という説がありましたので、ご紹介しましょう。

【山奥に住む人たちの保存食説】

アルプスの少女ハイジに登場したペーターのように、険しい山奥で、羊やヤギを放牧しながら暮らしていた羊飼いの少年たちが、あり合わせの材料で考えたのが、発祥という説もあります。

【僧侶の流動食だった説】

断食を行う僧侶のために、流動食として考案されたのが、チーズフォンデュだった。という説も存在します。

【兵士が戦場で思いついた説】

第一次世界大戦の時、兵士たちが鉄かぶとを鍋の代わりにしてチーズを溶かし、パンにつけて食べたのが発祥だ。とする説もあります。

スイス発!チーズフォンデュ罰ゲーム

スイスには、定番の「チーズフォンデュ罰ゲーム」があります。

フォークで刺した具材をチーズの中に落としてしまったら、
男性は同じテーブルの人に、ワインを振るまい
女性は隣の男性にキスをする
そんな罰ゲームです。

飲み会で流行りそうな、女子的にはちょっとやりたくはない罰ゲームですね。フランスでも「バゲットを鍋の中に落としてはいけないルール」が存在するそうなので、チーズフォンデュを食べるときは、落とさないように注意して食べたいと思います。

たくさんの説があるチーズフォンデュ。なかなか奥深い食べ物なので、いろいろな説に思いを馳せながら、味わってみたいな、と思いました。

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