ガレット・デ・ロワ〜フランス発祥のパン〜2019.06.10
フランスでは毎年1月になると、大統領にガレット・デ・ロワを献上します。
ガレット・デ・ロワって、日本ではきっと耳慣れないパンですよね。
フランスでは、新年のお祝いに欠かせない伝統菓子。1月6日の「公現祭」〜エピファニー〜を祝して食べるという、習慣がありました。今回は、華やかなる歴史を秘めたパン。ガレット・デ・ロワの特集です♪
新年のパーティで食べる!ガレット・デ・ロワ
フランスではクリスマスが終わっても、クリスマスのディスプレイを片付けないままに、新年を迎えます。
それは年明けに、エピファニーという神聖な祭があるから。
エピファニーとは、イエス・キリストがベツレヘムで神の子として見出されたという日。この聖なる日に食べるパンこそが、ガレット・デ・ロワです。
ガレット・デ・ロワには「王のお菓子」という意味がありました。
誰が王様?運試しのパン
このパンには、素敵な楽しみがありました。
「フェーヴ」という小さな陶器の人形が、このスイーツパンのどこかに隠されているのです。パーティで食べる時に、この人形が誰に当たるか、というドキドキ感をあじわうのも、このパンを食べる醍醐味。
切り分けた時、フェーヴが中に入っていた人は「王様、もしくは王女になることができる」のです。見事フェーヴを当てた人は王冠をかぶり、シャンパンで乾杯の中、皆から祝福されます。そして、一年しあわせに過ごすことができるのだとか♪
一年のはじまりは、このフェーブを引き当てようと大騒ぎ。
フランスでは、ガレット・デ・ロワを食べないと一年がはじまらない、と言われるほどです。新年のはじまりの運試し、日本でも食べてみたいですね。
フェーブは昔、リアルそら豆だった
フェーヴとは、「そら豆」という意味を持つ言葉。
そら豆は胎児の形にデザインが似ているため、古代より命をイメージさせるシンボルとして扱われてきました。
フランスでは、結婚や農業にまつわる祭の時に「そら豆をふるまう」という伝統がありました。なので、19世紀までガレット・デ・ロワの中には、本物のそら豆が封じ込められていたのです。
陶器製フェーヴのはじまりは、マイセンから
そら豆が陶器へと変わったのは、まさに19世紀の頃。
フランスにも工業化の波が押し寄せて、陶器が空前のブームとなりました。陶器でできたフェーヴの発祥は、1847年。パリのお菓子屋さんがガレットの中に、ドイツのマイセンで作られたという陶器製フェーヴを入れたのがはじまり、と伝えられています。
マイセンといえば、ヨーロッパで初めて陶磁器を誕生させたという、歴史ある銘店。今は、この陶器のフェーブを集めるコレクターも多く存在するほどになりました。
人気キャラクターやワインにチーズ、ショコラといった、様々な形のフェーブを扱うフェーブコレクター専門の店なども存在します。なんと大阪にもフェーズコレクター専門店があるほどだとか。
ガレット・デ・ロワは日本でも普及していたんですね。新年の運試しやパーティなどで、ぜひ、食べてみてくださいね♪
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