ローマの伝統的なパン〜ロゼッタ〜2017.08.21
ロゼッタとは、イタリア語で「薔薇」という意味。
薔薇の名がついたこのパンは、見た目もその名にふさわしく、バラの花びらのような模様が表面にかたどられています。今回はイタリア発、ローマ生まれのパン〜ロゼッタ〜の特集です!
薔薇の名を持つパン、ロゼッタ

ローマの郷土パン、ロゼッタ。イタリアでは「ロゼッタ」という名の女性もたくさんいらっしゃるそうですよ。
花の形をしたこのパンには、ラード入りのロゼッタと、ラードを含まないカリッとした食感のロゼッタという2種類があります。日本のパン屋さんでは、ラード入りの方が人気があり、多く販売されています。食べてみたいですね!
オーストラリアの支配下で誕生

ローマのロゼッタパン。実は、ミラノの「ミケッタ」を真似て作られたパンでした。ベルガモ地区ではステッリーナという名で呼ばれています。
今回は元になったというミケッタ、その起源を辿ってみました。
時は18世紀イタリア、ミラノ。ナポレオンの没落後、ミラノはオーストリアの支配下として占領されました。
その時、「故郷のパンが食べたい」というオーストラリア人の要望に応えて、ミラノのパン屋で「カイザーゼンメル」というオーストラリアのパンを作らせました。
カイザーという言葉は「皇帝」という意味があり、この言葉が占領下におかれたミラノ人には、あまりイメージがよくありませんでした。そこでミラノのパン屋では、当時北イタリアでメジャーなパンだった「ミッカ(パンの切れ端」という意味)」を元にして、カイザーゼンメルに「ミケッタ」という名前をつけ販売したのです。それがミケッタの起源となりました。
ローマの旅、出逢いたいパン

ロゼッタというパン、今は中が空洞となっています。
ところが昔は空洞ではなかったし、今よりパンの食感が柔らかかったそうです。
元がオーストラリアのパンですから、湿気の多いミラノの風土に合わず、すぐにカビが生えてしまったりと、保存に耐えられなかったようです。そこで当時のミラノのパン職人たちは考えました。ミラノの気候や、風土に合わせたパンへと進化させたのです!
ジメジメした湿気でもすぐにはカビない、固く頑丈な皮のパンへと姿を変えました。そうしてイタリア代表のパンにまで成長したのです。
薔薇はもとより高貴の印。占領下に生まれながら、進化を遂げたバラのパン、ロゼッタ。ローマに旅をした時は、訪ねてみたいパンの一つですね!
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