Let’s パン Life!

今流行りの塩パンに注目!2017.07.14

パン屋さんはもちろん、コンビニでも普通に陳列されるようになった「塩パン」。流行りを通り越して、定番と言っても過言ではないくらいの広まりです。その「塩パン」ですが、発祥がどこか、そしてどのような経緯かはご存じですか?

発祥は愛媛県八幡浜市!

ブームの火付け役、というと、都市部を想像する方も少なくないかと思いますが、塩パンの発祥は愛媛県八幡浜市のパン屋さんでした。みかん畑がたくさんある街にあるおしゃれなパン屋さん「ル・メゾン」では、人々に愛されるパンを作ろうと試行錯誤するものの、なかなか売れ行きに結びつきませんでした。

そこで、「八幡浜市の暑い夏」をヒントにし
「塩分補給が出来るような、子どもからお年寄りまで食べられるパン」を作ったのです。
そのパンは柔らかくてもっちりの食感。

バターを2倍にし、良質な岩塩を使った物でした。それが塩パンです。
すると、意外なところで人気になりました。魚市場でした。

セリが一段落した人々が、塩パンを片手に仕事をしています。「他のパンと違って塩パンは飲み物がいらない」、「肉体労働の塩分補給にいい」という理由でした。

この評判がクラブ活動の高校生や親に広がり、現在では2号店と合わせて一日6,000個も売れているとか!
そしてこの塩パン、レシピを隠さず教えたことから全国に広まりました

これが全国における塩パンブームの始まりです。
美味しい塩パンはバターの量を2倍にして、良質の岩塩を使うこと。これもしっかりと伝えられています。

オーストリアにも塩パンが?

実は遠い国、オーストリアにも塩パンがあります。「ザルツシュタンゲン」という名前です。オーストリアのパン屋さんでも必ずといっていいほど並べられている、メジャーなパンです。
このパンが愛媛発祥の「塩パン」のルーツとなっているのでしょうか?

答えはNOと言っていいでしょう。愛媛の塩パンはもっちりのソフトタイプ。
一方、ザルツシュタンゲンはハードタイプなのです。

ザルツシュタンゲンはザルツが塩、シュタンゲンが棒という意味です。この意味の通り、細長い形が特徴です。パンに粗塩をまぶしたパンです。こちらのパンもハードタイプとはいえ、バターなどを塗る必要が感じられないくらい満足感が得られるパンです。

パンに塩、というのは一見ミスマッチのように感じられますが、実は相性がいいのでしょうか。

日本の塩パンが大好きな方も、一度ザルツシュタンゲンと食べ比べをしてみてはいかがでしょうか。
きっと至福のひとときを過ごせると思いますよ。

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