馬拉糕(マーラーカオ)〜中国発祥のパン〜
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世界のパン図鑑

馬拉糕(マーラーカオ)〜中国発祥のパン〜2017.06.04

中国の蒸しカステラ、マーラーカオ。
食べたことはなくても、一度くらいはその名を聞いたこと、あるのではないでしょうか?

〜歴史深きマーラーカオ〜

蒸しパン発祥の地とされる中国では、紀元前6000年頃から小麦食をしていたという歴史があります。
見た目はふんわり、食べればしっとり。今日は歴史深い、マーラーカオについて、お話をいたしましょう。

〜マレーシアからやってきた説〜

漢字で書くと「馬拉糕」。
中国語で「馬拉(マーラー)はマレーシア、
糕(カオ)はケーキという意味だそうです。

名前の由来は二つありまして
一つは「マレーシアから渡ってきたお菓子」という説。
もう一つは「おいしそうな琥珀色が、マレーシア人の肌の色に似ていた」という説があります。
中国代表の蒸しパンかと思いきや、マレーシアから渡ってきた説があるのは、驚きですね。

〜蒸しパンは江戸時代にやってきた〜

「蒸しパン」が日本初上陸を果たしたのは、鎖国中の江戸時代。中国から長崎に伝わったという伝来があります。
「蒸す」という料理方法じたい西洋ではあまりなく、東洋独特の文化だとか。
そういえば「フランス蒸しパン」なんて言葉は、あまり聞かないですよね。
マーラーカオは東洋の文化、蒸しパンの歴史を秘めているのです。

〜夏はアイスとマーラーカオ〜

マーラーカオは新鮮な卵をたっぷりと使い、ひと晩生地を寝かせてから、ふっくらと蒸しあげるのが正式な方法だそうです。
おいしそうですね!
蒸したてのホクホクを紅茶やミルクといっしょに味わったら、ほっこりしますね。
時間がたったら、レンジでチンするのもオススメの食べ方の一つ。生クリームをつけて、午後のティータイムにもいいですね。

「これから暑い夏に、蒸しパンはちょっと……」という方にオススメなのは、ひんやり冷蔵庫で冷やしてアイスを乗せる食べ方。
ゆっくりと溶けていくアイスとマーラーカオのハーモニーが、最高においしいですよ。
卵をしっかり使ってありますから、栄養もたっぷりです。

〜今を生きるマーラーカオ〜

中国では甘い点心として、お茶といっしょに楽しんだり、朝食としても愛されているマーラーカオ。
台湾の鹿港鎮などでは、甘さを控えて、塩味を加えたものも作られているのだとか。
バリエーションもいろいろあり、現代ではレンジでチンしたり、炊飯器で作れたりと、昔に比べて日本人にも身近な蒸しパンになりました。
日本でも独特の進化を遂げたマーラーカオ。ぜひ見かけたら、食べてみてくださいね!

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