エピ〜フランス発祥のパン〜2017.06.09
パン屋さんで麦の穂形のパンを、見たことはありませんか?
これがフランスのパン「エピ」です。
ベーコンやチーズの入ったアレンジエピは、パン屋さんでも定番の人気商品ですよね。
今回はフランス発祥のパン、エピの魅力をのぞいてみましょう。
〜麦の穂というパンの作り方〜
エピはフランス語で「麦の穂」といいます。
見た目そのままですね。
細長く伸ばしたパン生地に「クープ」という名の切れ目をいれて、左右交互に倒しながら作っていくそうです。
この切れ目がポイントで、切れ目が入ることにより、火がしっかり通って固めに焼き上がるそうですよ。小さな穂の部分はちぎって食べられるので、家族でわけあって食べられますね。
〜フランスパンの暗黒時代〜
ここでフランスパンの歴史について、少し触れてみたいと思います。
時は1920年代のフランス。
労働法により、パン屋さんが午後10時〜午前4時にパンを焼く事を禁じられました。
とんでもない法律ですね。
困ったのはフランスのパン屋さんです。
朝食の時間帯までに、丸型のパンが作れなくなってしまいました。
そこで「なんとか短時間でパンが作れないだろうか?」と考えて趣向をこらし、できたのがバケットや長いフランスパンだそうです。
フランスパンには、大変な時代があったのですね。
エピの生地は、この時生まれたフランスパンの代表「バゲット」と基本的に、同じ材料で作られています。発酵方法などもほぼ同じです。
〜フランスパンの目利き〜
「フランスパンは固いから苦手」という意見を、耳にすることがあります。
ですが、この固い皮こそがフランスパンの魅力なのです。
「フランスパンの目利きは、皮を楽しむ」といいます。
香ばしく焼きあげられた皮のバリバリとした食感と、中のふわっとした柔らかさが長く愛されてきた理由でしょう。
エピも、こんがり焼き上げられた固い皮に魅力が詰まっています。この皮を「クラスト」といいます。
対して中のフワフワな部分は「クラム」と呼ばれ、日本人は特に「この柔らかい部分が好き」という方が多いと聞きます。
固いクラストの部分、柔らかなクラムの部分。どちらもしっかり味わって、楽しんでくださいね。
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