パンの知識・教養

パンと古代ローマの不思議2018.01.25

今から2000年前、イタリアにあるローマ帝国が、栄華を極めていました。
ローマ人はとても美食家で、娯楽がだいすき。
漫画テルマエ・ロマエでも、その個性的な当時の暮らしぶりが、話題となりましたよね。
今回は、輝かしい栄光と滅びの歴史を秘めた、古代ローマとパンの特集です!

ローマ帝国を支えたパン

紀元前8世紀に建国されたとされる、ローマ帝国。
「ローマは1日にして成らず」という、ことわざの通り、勢力拡大のために長い年月をかけて戦争を行いました。
戦いに疲れた兵士を支えたのは、古代ローマ人が焼いた「パン」です。兵士たちの貴重な食料として、パンが初めて大量生産されることとなり、パンを作るテクニックが一気に向上しました。それでは、当時の製パン技術について、くわしくお話ししましょう。

ローマ帝国の歴史は、パンの技術発展の歴史でもあります。
こんな感じです。

1、既に古代バビロニア、エジプトでパン焼き窯が発明されている

2、ギリシャでパンの質が改善された

ローマ帝国は、食文化が華やかに進化した時代でもあります。
すでに発酵パン、無発酵のパンが両方存在し、小麦のパンのほかに大麦、ライ麦や他の雑穀のパンなど様々なパンが焼かれていました。まさに、パン文化も栄華を極めた時代だったのです。

パンが伝来する前のローマ人は、穀物を粉にしたり、粥にして食べていました。それはそんなに美味しいものではなかったと、伝えられています。
パンを焼く技術は、ギリシャ人がイタリアやシチリア島に移民して住み着き、パンを焼く技術そのものをローマ人に伝えたのです。中世でもっとも重要な食材は、小麦だという言葉があります。そう、パンはローマ人の胃袋を支え、勝利をもぎとった功労者なのです。

ローマ帝国の滅亡と残されしパン

西暦476年、西ローマ帝国で、ゲルマン人の傭兵がクーデターを起こし、西ローマの皇帝を退位させました。
これにより、栄光をその手に抱いたローマ帝国が滅び、古代史そのものの幕が降りました。
この崩壊したローマ時代のパンの食べ方が、今でも伝えられています。

古代ローマ人のパンの食べ方

現在のイタリア、トスカーナ地方の伝統的な食べ方として、パンにオリーブオイルを塗り、塩を振る食べ方があります。
これがその、古代ローマの歴史を受けついだ食べ方なのだそうです。ローマ帝国は滅びましたが、パンは進化し、次の世代へと受け継がれました。
イタリアに旅をする時は、ぜひ古代ローマの食べ方で、歴史の味をたのしんでみてくださいね!

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