パンの知識・教養

世界のクリスマスパン特集2017.12.14

クリスマスというと、日本では「ごちそうを食べる」というイメージがありますよね。
聖なる日に食べることで、特別な意味を持つパンがありました。今回はクリスマスに食べたい、世界のパン特集です!

クリスマスに意味を持つパン

パンが主食のヨーロッパでは、記念日にパンを食べるという風習があります。クリスマスは、キリストの誕生を祝う大切な日。
12月24日の夜から25日にかけて家族と過ごし、みんなで特別なパンを食べるのです。

世界にはイタリアのパネトーネ、フランスのコキーユ・デュ・ノール、チェコのヴァーノチカなど、さまざまな種類のクリスマスパンがありました。それぞれに国の伝統や、深い意味がありますのでご紹介していきましょう。

パネトーネ(イタリア)

イタリアのクリスマスを象徴するパン、パネトーネ。
12月を迎えたイタリアの家庭では、クリスマスの飾りとパネトーネが必ず登場します。
パネトーネの発祥は諸説ありますが、1500年頃のミラノで誕生したという説が有力なようです。名前の由来は、イタリア語で「小さなパン」という意味の「パネット」が変化した説と、15世紀にミラノで貧しいパン職人だったトニーの出世物語から発祥した説があります。

コキーユ・デュ・ノール(フランス)

フランス ノール地方の伝統的なクリスマスパン。
このパンは、12月6日の聖ニコラの日から、クリスマスの間までに食べられる菓子パンです。
聖ニコラは、貧しい娘のためにひそかにお金を恵んでいたという伝承があることから、一説にはサンタクロースの起源になったとも言われています。
コキーユ・デュ・ノールは、「イエスのパン」という意味があり、生まれたばかりのキリストを、産着でくるんだような形をしています。聖ニコラの日になると、フランスの学校ではこのパンを配るのだそうですよ。子ども達はクリスマスの朝、ホットココアといっしょにこのパンを食べるという伝統があります。

ヴァーノチカ(チェコ)


ヴァーノチカは、Vanoce「クリスマス」という名前を持つパン。
チェコの伝統的なクリスマス料理というと、焼いた鮭にポテトサラダを添えたものと、ヴァーノチカが登場します。
レーズンが練りこまれた編みパンで、クリスマスディナーの後に食べるのではなく、翌朝食べるのが一般的となっています。
気になる食べ方ですが、スライスして、バターやジャムをたっぷり塗っていただきましょう!
ドライフルーツが練りこまれているので、香りもよく、おいしいですよ。

世界のクリスマスパンそれぞれに、古くからの伝統や物語を秘めていました。その意味を味わいながら、しあわせなクリスマスをお過ごしくださいね。

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