ロスコン・デ・レジェス〜スペイン発祥のパン2019.11.12
情熱と太陽の国、スペイン。
ガウディの建築物やアートの宝庫として知られるこの国では
新年を祝う公現祭〜こうげんさい〜も個性的。
美しいリング型のパンを食べて、お祝いします。その名も「ロスコン・デ・レジェス」。今回は、1月6日に食べるという幸運のスイーツパン〜ロスコン・デ・レジェス〜の特集です。
それは幸せを運ぶパンの名前
スペインのクリスマスは、長い
なんと約2週間も、クリスマスなのですよ♪
そのスーパーロング・クリスマスも、1月6日の公現祭をもって終わりを告げます。
「スペインでお正月休みを過ごすなら、1月6日までいよう!」と言われるほど、この公現祭は楽しいイベント。
1月5日の夜はパレードとなり、カトリックベースのこの国ではクリスマスプレゼントを渡す日でもあるので、町中がワクワクした雰囲気でいっぱいになります。
公現祭とは一体、何のイベントでしょうか?
その疑問に答えてみました♪
公現祭を知っていますか?
公現祭とは、キリスト教最古の三大祝日の一つ。
1月6日の夜明けに、東方からラクダに乗った三賢王メルチョール、ガスパール、バルタサールが、まだ赤ちゃんのイエス・キリストに出逢い、贈り物をしたという記念日なのです。
今でもスペインでは1月5日になると、東方の三賢王のパレードが開催されます。
「三賢王が到着したよ!
今夜みんなの家にプレゼントを届けに行くよ♪」
と、アピールするためのパレードなので、子供たちには絶大な人気のイベント。
1月6日公現祭の朝は、届いたプレゼントをみつけた子供たちの、うれしそうな笑顔で、朝がはじまります。
ロスコン・デ・レジェスは、この日のためのパンなのです。
宝石のような王様のケーキ
ロスコン・デ・レジェスは、公現祭の日に
家族そろって食べるという、祝福のパン。
これは王冠が乗ったドーナツ型のスイーツパンで、別名「王様のケーキ」とも呼ばれています。
フルーツやナッツを散りばめたリング状のパンは、王冠のイメージで作られているので、まるで宝石のようなビジュアル。とても美しいパンなのですよ。
ほのかにオレンジの香りが漂う、このパンにはいろんなバリエーションがありました。生クリーム、トリュフ(チョコ)クリーム、カスタードクリームなど、どれもとってもクリーミーでおいしいですよ♪
悪い子に届くのは、ケーキではなかった
東方の三博士がイエスに贈り物をした日、公現祭。
なんと、悪い子にはプレゼントではなく「石炭」が届くのだとか!
ビックリな絶望プレゼントですね。
お菓子屋さんには、石炭モチーフの砂糖菓子も売っているのだとか。これは頑張って、公現祭の日までいい子にするんじゃないでしょうか?
おもしろいイベントですね♪
ロスコン・デ・レジェスは幸運のパン
ロスコン・デ・レジェスは、一年の労をねぎらうパン。
恵みの果実と呼ばれるデーツ(ナツメヤシの実)、いちじく、蜂蜜入りのスイートなパンに、「繁栄」の意味があるそら豆を一粒入れます。
切り分けて、そら豆が当たった人は「幸運な人」とされ、その日「王様の中の王様」と呼ばれるのです。そして、王のように振るまうことができるという、ルールがありました。
表面をカラフルなフルーツで飾った、ロスコン・デ・レジェス。
来年も、子供たちに人気のスイーツパンとして、食卓を彩ってくれるのでしょう♪
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