カラヴァイ〜ロシア発祥のパン〜2018.12.28
中世ロシアにおいて、パンは神聖な食べ物でした。
大切なお客様は、パンと塩で迎えられるという伝統があり、それはこの現代までも続いています。
今でもロシアで結婚式を挙げる時「パンと塩でもてなす」という儀式が、あるそうですよ。そのとき食べる、バラなどの細工を凝らしたパンのことを「カラヴァイ」といいます。今回は、ちょっと風変わりなパンと塩の伝統を刻んだ、カラヴァイの特集です。
丸パンは太陽の象徴
ロシアでは古来より、パンは豊穣と富の象徴でした。
中世ロシアでは、丸パンを焼くことは既婚者のみに許された「特権」だったのです。
また、丸パンのサイズが大きければ大きいほど「新しい家庭にしあわせが訪れる」とされているんだそうですよ。不思議な伝承ですね。
ゆえに、結婚式の時はよりビッグサイズのパンを焼こうとして、窯から取りだせず、窯を壊してしまう家庭もあったそうです。ちょっと、ビックリな事件ですね。
カラヴァイを食べる正しい儀式
カラヴァイは、美しいバラや枝などをあしらった豪奢なパン。細やかな細工がとてもキレイで、結婚式やパーティを華やかに彩ります。
さて、ロシアの結婚式でカラヴァイを食べる時は、一体どんな流れなのでしょうか?正しい食べ方を、検索してみましたよ。以下、こちらです。
1.披露宴にて、新郎の母がカラヴァイを持参。パンは式の前夜に焼く。
2.カラヴァイに塩を添えて、提供する
3.新郎新婦はパンにかぶりつく。その時、ひとくちが大きい方が一家の長とされる
こんな流れだそうです。
たくさん食べた方が一家の長に決まるなんて、とても個性的な伝承ですね。
新築祝いにもカラヴァイ
ロシアでは、おもてなしの心をパンと塩で表現します。
パンと塩は「わたしたちはいつどんなときでも (食べ物があまりないとしても) あなたを歓迎します」という意味があるのだそうですよ。
新築のときには、大きなカラヴァイを焼いて家族全員がつどい、親類縁者から友人を呼んで宴をします。伝統にしたがって一家の主人が粉をこねる係、妻がパンを焼く係を担当するのだそうです。
おもてなしの時は、参加者全員にパンが行き渡らなければいけない事になっていて、配る際には、いくつかのパン切れを家のあちこちに隠すのだそうですよ。これには、家の厄災をしりぞける、という意味がありました。
ロシアの伝統をその生地に刻んだ、カラヴァイ。結婚式のあとは、ウェディングケーキのように切り分けて、招待客にしあわせの味を振る舞うのだそうです。
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