サリー・ラン〜イギリス発祥のパン〜2018.05.14
サリー・ランは、パン屋さんでもめったに見かけないパン。
名前は、1680年にフランスから亡命した、フランスの少女の名からつけられました。
今回は、伝承が多く残るサリー・ランの特集です。
それは、亡命した国で愛されたパン
1680年、カトリックの国フランスに生まれたサリー・ランは、ユグノーという新宗教の教徒でした。
迫害を受けた彼女は、イギリスに亡命しました。
イギリスに辿り着いた彼女は、バースという街のパン屋で働きはじめました。そこで、イギリスではまだ発売されていなかった、故郷の味「ブリオッシュ」というパンを焼いたのです。
これが、イギリスで大ブレイク!
彼女が焼いたパンは、丸くて柔らかく、とてもおいしいと評判になりました。これが全国的な大ヒット商品になり、今なお愛され続けているのです。
彼女の本当の名は
サリー・ラン。
彼女の本当の名前は、Solange Luyon/ソランジュ・ルイヨンといいました。
この発音が、イギリス人には発音しづらかったので、一緒に働いていた同僚が「サリー・ラン」と名付けたといいます。
今も残るキッチンミュージアム
彼女が暮らしていた家が、今もイギリスにその姿を残しています。
サリー・ランのお店 (Sally Lunn's House)は、素敵なキッチン ミュージアムとして観光名所になっていました。
室内は15世紀の当初の香りを残す、レトロな建築。
天井は低く、暖炉も小さめですが、雰囲気はとても素敵です。
ティールームでサリー・ランを食べよう!
温泉の街、バースでは一番古い建物。
ここでは、伝説のパンを生み出した、サリー・ランの生涯や当時の時代の雰囲気を楽しむことができます。
かつて彼女がまだ生きていた時代
彼女のティーケーキはバースの街の評判となり、朝食に食べるのが大ブームとなりました。
このお店では、当時のオリジナルレシピを再現した料理や、パンが食べられますよ。なんと、17世紀のオーブンも展示されていました。
1階がレストラン、地下が博物館になっています。
建物じたいは中世のもので、地下室ではローマ時代の暖房やモザイクタイルなどを見ることができます。
レストランで再現されたレシピのサリー・ランを食べ、地下のミュージアムを楽しむ、なんてとても素敵ですね。
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