中国発祥のパン〜中華揚げパン、油条〜
  1. 中国発祥のパン〜中華揚げパン、油条〜

世界のパン図鑑

中国発祥のパン〜中華揚げパン、油条〜2018.06.03

中国の揚げパン「油条」。
油条と書いて、北京語では「ヨウティヤオ」と発音します。
日本では中華揚げパン、とも呼ばれていますね。

サクサクでおいしいのに、語源はとある人物の「釜煎りの刑」から名付けられました。今回は仰天ビックリな歴史を秘めた、油条の特集です!

語源がコワすぎる!釜煎りのパン

今は昔、中国・宋の時代。
国中に「国を売った極悪人」として憎まれていた宰相「秦檜夫婦」がおりました。

ざっくり歴史的背景を、説明しますと、秦檜夫婦とはー
敵国と秘密裏に通じ、もっとも活躍した英雄「岳飛」を処刑し、恐怖政治をふるったとして、今でも語り継がれる人物です。

当時、臨安のある小さな茶屋の店主が「この民衆の怒りを、朝食のおかずで表現してやろう!」と思い立ちました。
ここからはもう、ホラークッキングなのでサッパリまとめてみました。

油条のホラークッキング

1, 小麦粉に水を混ぜて細長くのばし、短い棒状のものにすると
これを、「秦桧夫妻」に見立てました。

2, これを螺旋状に巻いて「条子」という、細長い棒状のカタチをつくります。

3, 大鍋に沸騰する食用油の中に、秦桧夫妻に見立てたソレを、ドボンと入れて、カラッと揚げる。

これが中国で、大ブレイク。
コワいのですが、政治的背景としては当時さぞかし盛り上がったのでしょう。国を裏切った秦桧夫妻を、打ちのめした! という意味が込められていました。ものすごいエピソードですねー。

粥や豆乳と食べるパン

中国や台湾の朝食メニューとして
今も親しまれている「油条」。

シンプルな細長い揚げパンなので、食べればサクサクのもっちもち。そのまま食べても素朴なあじわいで、おいしいです!
でも現地での食べ方も、気になりますよね?
油条の食べ方を調べてみました。

豆乳にひたして食べる

中国では、あたたかい豆乳に砂糖をいれ、そこに油条をつけて食べます。揚げたてだとホックホクで、とっても美味ですよ。

スープに浮かべる

小さく切った油条をスープに浮かべて、いただきます。

中華粥の薬味として

中華粥に薬味として、ちぎった油条をいれます。ふやけたところを頂きます。

油条は揚げパンなので、蜂蜜をかけてスイーツのように食べることもできますし、いろんなバリエーションで楽しむことができますよ。高温で、きつね色の揚げたてをホックホクを、食べてみたいですね!

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