コロネ〜日本発祥のパン〜2017.09.16
巻き貝のような形のパンに、チョコクリームやカスタードが入っている、パン屋さんのロングセラー商品「コロネ」。
その洋風なネーミングから、外国生まれのパンかと思われがちですが、実は日本発祥のパンなのです。今回は、時々食べたくなるあの懐かしい味、コロネについての特集です!
コロネとコルネ、正しいのはどっち?
「チョココロネ」
「チョココルネ」
どちらの名前が正しいと思いますか?
調べたところ、一般的にはどちらの表記もリアルタイムで使われていました。表記される数は「チョココロネ」の方が、「コルネ」より2倍以上多くヒットしましたので、今回は「コロネ」と表記させていただきますね。
日本初 チョコをプレゼントされた遊女
コロネは日本発祥の、明治生まれ。
中に入っているチョコクリームの歴史も調べてみました。
日本にチョコレートが伝来したのは、江戸時代のこと。外国と貿易していた長崎に、チョコの記述がありました。
1797年3月、長崎にある有名な遊女町、丸山町『寄合町諸事書上控帳』の記録に、遊女大和路が「出島の阿蘭陀人からもらった」という記述がありました。
日本で初めて、チョコを外国人からプレゼントされたのは、遊女だったなんて驚きですね。
確かに「しょくらあと六つ」といった記述がありました。
その当時チョコの塊は「しょくらあと」と呼ばれ、薬の一種としても紹介されていたのです。
コロネ その名に秘められた歴史
コロネの歴史を調べていくと、ネーミングが時代とともに変化を遂げていました。以下、変化の歴史です。
・1939(昭和14)年刊行の『製パン教程』(糧友会編、糧友会)
「チョコレートスネール」
・1949(昭和24)年刊行の『最新各種製パンの秘訣』(締木信太郎著、太洋書院)
「渦巻きパン(スネーク)」
「コルネツト」
どうやら上記の「コルネット」が変化して、「コロネ」の名前が定着したようですね。語源は、角や角笛(ホルン=コロネ)の意味だと言われていますので、あのクルンと巻いた姿は、昔から変わっていなかったようです。
おいしさは日本の個性 ロングセラーパン!
欧米発祥のパンは、クリームを生地の中に練り込むタイプが多く見られます。
コロネの場合、パンは別で焼き上げられており、空洞の中にクリームを入れていますよね。パンはパン、クリームはムリーム。
こういった所からも、日本発祥のパンらしい個性が光っていました。
明治発祥のパン、コロネ。これからも子供から大人まで愛される、ロングセラー商品として、活躍してほしいパンですね。
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