一万年前からの保存食!ビスケット
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パンの知識・教養

一万年前からの保存食!ビスケット2019.02.13

ビスケットの起源を知っていますか?
その発祥を辿ると、なんと一万年前のバビロニアへと繋がります。

とてつもなく深いロマンを刻んだ、ビスケット。今回はビスケットに秘められた、一万年の記憶を辿りたいと思います!

ビスケット年表はバビロニアから

今から一万年前の昔。
古代バビロニアにて、ビスケットの起源が誕生しました。

当時のバビロニア人は、驚くべきテクニックや知識を持っていたのです。すでに、小麦粉を発酵させる原理を知っていたんだそうですよ。なんと、バビロニア遺跡から発掘された壁画にも

・小麦をこねる道具
・パンを作る姿を描いた壁画


が、発掘されていました。バビロニア人って、先進的だったんですね〜。

その時代、パンを乾かして二度焼いたものが「携帯食」となりました。
これが、ビスケットの起源です。

当時のバビロニア人は、遠くに旅行するときなどにビスケットを持ち歩いたそうですよ。ビスケットなら小さいし、軽いので携帯に便利ですね。ビスケットは保存食として、この後も、世界中で愛される存在になっていくのです。

女王様はビスケットがお好き

イギリスのエリザベス女王が、毎日モーニングに召し上がる食べ物をご存知でしょうか?

それはビスケットと、紅茶。
実にイギリスらしい、優雅な朝のメニューですね。

実はこのビスケット、本格的に作られるようにあったのは16世紀から。
ヨーロッパの宮廷で大ブレイクし、おいしい!と貴族の間で評判になりました。当時のイギリスで地位をおさめていたエリザベス女王も、このビスケットを大好物。

技師オスボンに命じて宮廷に焼き窯をつくり、ビスケットを焼かせた、という記録が残っていました。

菓子職人といっしょに嫁入りしたアントワネット

フランスの王妃、マリー・アントワネットもビスケットが好んで食べていた、という記録がありました。彼女は「超」のつくスイーツ好き。

オーストリアからの嫁入りに、菓子職人を同行させるほどスイーツを愛していたのです。彼女もまた、フランスのベルサイユ宮殿でビスケット作りをさせていました。やがて時は流れ、産業革命がおこると、技術も発達し大量にビスケットが生産できるようになります。


そこではじめて、庶民の間にもビスケットが普及していったのでした。

マリービスケットのマリーは、アントワネットから

ここでマメ知識を一つ。
マリービスケットの「マリー」という名前、どこから由来しているか知っていますか?

実は、フランスの王妃マリー・アントワネットの「マリー」に由来して付けられた名前でした。これは私、全然知らなかったので素でビックリしました!

このビスケットのまわりのデザインは、家紋を表現しているのだそうです。
うーん、深い!
今や世界中で親しまれている森永マリービスケット。牛乳といっしょに食べると、もっとおいしい!そんな懐かしい記憶が巡りますね。発売から80年も経つのだそうです。なが〜く愛されている、国民的スイーツなんですね。

ちなみに、この形をしているビスケットは、世界中どこでも「マリー」と呼ばれています。それもまた、衝撃の事実でした。
あらためて「マリー・アントワネットから名付けられたビスケットなんだな」と、しみじみ歴史に思いを馳せながら、食べてみたいと思いました。

カメリア亜紋度ラスク bnr

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