バゲット〜フランス発祥のパン〜2017.06.14
フランスパンの代表といえば、バゲット。
フランス語で「杖」という意味があります。
外の皮はパリパリとして固く、中はフワフワで柔らかくおいしいのが特徴です。
今回は、フランスで一番よく食べられているという「バゲット」についてのお話です。
バゲットはウィーンからやってきた
バゲットは、ルイ16世の時代にウイーンから始まったという説があります。
これには諸説いろいろありますが、少なくとも1830年頃にはすでに、細長いパンがパリに存在していたそうです。
完全に今のような棒の形で定着したのは、1839年のこと。ウィーンからやってきた「アウグスト・ザング」という人物がパリに開いた「ウィーン風パン屋」が起こりとされています。
バゲットを流行らせた人。アウグスト・ザング
オーストリアの軍人アウグスト・ザング。
彼はもともとオーストリアの軍人でした。
商才にも優れていた彼は、1838年パリにやってきてクロワッサンの店を開きました。その店で彼は、蒸気を吹き込むオーブンを発明します。
そこで、当時ウイーンでも流行っていた長いパン「pain viennois」を発売したのですが、これがバゲットの起源になりました。この店でのパンがブームを起こし、パリに定着したのです。
ザングが1848年にパリを去ったあとも、蒸気オーブンでバゲットを焼くことがパリでは当たり前となりました。バゲットはそのままフランスパンの代表選手として、今も愛されるパンに成長したのです。
日本のバゲット歴史は明治維新から
ここで日本に伝来した「バゲットの歴史」について、お話ししましょう。
今から100年以上前、明治維新の時代です。
東京の小石川にあった、フランスのカトリック教会の孤児院(カトリック関口教会の前身)。孤児への職業訓練として、フランスパン作りが行われました。
これが日本で作られた、最初のフランスパンだと言われています。
その後、京都「進々堂」の続木斉が、日本人初のパン留学生としてフランスに留学しました。そこで、本場パリ仕込みのフランスパンを製造・販売したそうです。バゲットは明治時代から、日本人に愛されていたんですね。
バゲットのおいしい食べ方
いかがでしたでしょうか?バゲットは、そのままかぶりついてもよし。チーズやワインと一緒に、輪切りにして食べてもおいしい、優秀なパンです。
デザート感覚でフレンチトーストにしても最高に美味なので、いろんな食べ方でバゲットを味わってみてくださいね。
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