戦後のヒーロー!揚げパンの歴史2020.01.20
揚げパンといえば、給食の人気メニューですよね。
小学生の頃、給食に「きなこ味の揚げパン」が登場する日は、朝からワクワクしたものです。
今回は、おいしくって栄養たっぷり♪
みんな大好き!
揚げパンの歴史と由来のお話です。
戦後のヒーロー!揚げパン

揚げパンとは、コッペパンを油で揚げたパンのこと。
揚げパンは戦後、まだ貧しくおいしいものに飢えていた時代に、颯爽と現れました。
砂糖をまぶした、あま〜い揚げパンは、お腹をすかせていた子供達にとって衝撃的なスイーツ。揚げパンが給食のメニューとして登場したのは、今から60年以上昔のことでした。
病気で休んだ子のために、生まれたパン

時は、昭和29年。
終戦から9年の時が経ち、少しづつ復興にがんばっていた時代。まだ戦後に生きる子供たちにとっては、食の厳しい時代が続いていました。栄養価の高い食べ物、おいしい物が少なかったのです。
揚げパンは、東京の大田区嶺町小学校から誕生しました。
発案者は、この学校の調理師「篠原常吉』さんだったという文献が、残っていました。
昭和29年、インフルエンザが流行った時のこと
学校では欠席者が多く、給食で残ったパンが固くなってしまった為にその残ったパンを活用しようとして生まれたのが、揚げパンだったのです。
歴史に残っていた!揚げパンの記録

「揚げパンが、昭和29年に存在していたという」歴史的な記録は、たしかに存在していました!
東京都大田区の広報で発行している「まるごと おおた」のDVD。ここに、その文献が残されていたのです。
全国で発行されている給食の献立表には、昭和35年以降しか、揚げパンの記録はみつかっていません。大田区のDVDは、この世の中で最初に「揚げパン」が誕生していたという、貴重な証拠になったのでした。
表面の砂糖には、理由があった!

昭和29年。戦後の日本で育ってきた小学生にとって、給食のパンは生きていくために貴重な栄養源でした。
給食があったことで、救われた命がいくつもあったと思います。
そのため、欠席した子供のために、友達がパンを届けてあげる、というシステムがに日常化されていたのです。しかし、せっかく届けても、給食のコッペパンは乾燥しやすく、すぐにカチカチに固くなってしまいました。
大田区嶺町小学校の給食担当だった、篠原さんは、乾燥対策としてパンを油で揚げるアイデアを思いつきました。
揚げたあと、さらに砂糖をまぶすことで、パンの表面の乾燥を防ぐことができたのです。
「学校を欠席した子にも
おいしいパンを届けたい」

揚げパンはそんな優しい想いから、生まれたというパンなのでした。
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