名古屋モーニングの歴史探訪
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パンの知識・教養

名古屋モーニングの歴史探訪2017.07.07

モーニングブーム到来。そして定番へ

「名古屋といえば?」という質問に、「モーニング!」という答えを出す方が増えてきています。実際、全国ネットのテレビ番組でも「名古屋のモーニング特集」が行われたり、名古屋への旅行目的が「モーニングの食べ歩き」という方も多く見受けられます。愛知県在住の方にはモーニングは定番となっていますが、他県在住の方へも知名度は広まり、そして一部店舗ではモーニング自体がスタートされるなど、全国的にも定番となりつつあるようです。

そんな「名古屋のモーニング」ですが、どのような経緯で始まったのでしょうか?今回はその歴史を紐解いてみましょう。

歴史は60年超!発祥は名古屋ではなく・・・

「名古屋といえばモーニング」と言われていますが、その発祥は名古屋市ではなく、お隣の一宮市です。どこのお店がいつ頃・・・という確かな文献は残っていないのですが、既に昭和31年にはモーニングが存在し、様々な店でもスタートして広まっていったようです。
つまりモーニングの歴史は61年以上!
現在ではテレビ番組などで華やかに取り上げられていますが、その歴史はとても深いものでした。
また、同時期に広島県でもモーニングが行われていたという文献があります。愛知県と広島県は距離も離れており、また文化も全く違います。しかし、同時期にモーニングが始まったという不思議な現象。モーニングは先人たちの知恵によって発祥した文化ともいえますね。

モーニングの基本形

今や「コーヒー一杯でどれだけの物がついてくるか」を競い合っている感があるモーニングですが、元々はどのような形で提供されていたのでしょうか?昭和31年の記録によると、「コーヒー一杯でゆで卵とピーナッツ」を提供していたとのこと。トーストではないというところが、今となっては新鮮に感じますね。
その後、トーストなどがついてくるように発展していきます。つまり「モーニング=時間帯」ということではなく、「モーニング=おまけがたくさん付くサービス」ということになります。実際、モーニングという名で一日中モーニングサービスを行っている店舗も登場しています。様々なサービスでお客様を呼び込む努力ですね。

モーニングといえばパン

ゆで卵とピーナッツから始まったモーニング。現在ではパンの提供は欠かせない物となっています。日本人の食文化にはパンが根付いていることがよく分かりますね。シンプルに食パンを提供するのはもちろんですが、その食パンの上にあんこを乗せた「小倉トースト」。食パン以外でクロワッサンや菓子パンなどを提供する店舗もあります。そして行列が絶えないのは「パン食べ放題」の店舗。このようなサービスを行っている店舗はしばしばテレビ番組の特集などにも出てきます。もちろんコーヒー一杯でパン食べ放題となると採算面では厳しいものがありますが、インパクトは強く、知名度や集客を上げるためのサービスでしょう。

変わり種モーニング

モーニングを行っている店舗は喫茶店だけではありません。現在確認できるだけでも、うどん屋、蕎麦屋、寿司屋、カレー店・・・など、様々な業種でモーニングが行われています。もちろん朝から営業しており、コーヒー一杯で蕎麦や寿司が出てきます。モーニングといえばパン、というイメージを覆した、ユニークなモーニングです。これらも話題になっており、遠方からはるばる訪れる方も多いとのことです。

モーニング文化の保全とPR

モーニングは全国的に人気となりましたが、愛知県では危機感を抱いています。喫茶店に足を運ぶのは60代以上が中心となっており、若者の来店が少ないとのこと。このままではモーニング文化が途絶えてしまうのではないかと危惧しているのです。そしてモーニング発祥の地、一宮市では2014年にモーニングをPRするために「一宮モーニングエンジェルズ」を公募、結成しました。一宮モーニングエンジェルズはモーニングを行っている店舗に足を運んでブログやSNSで魅力を伝えたり、地元のイベントに燕尾服(モーニング)で参加するなど、積極的に活動しています。


60年以上続くモーニングの歴史と文化。日本人の食文化にパンが定着すると同時に、徐々に定番化していきました。
皆さんもお近くの喫茶店のモーニングに一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

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